難易度の高さが、私の好奇心をくすぐりました
かつて工業短期大学に通っていた学生時代、私はミニバイクのレースに夢中でした。サーキットでバイクを走らせる快感も心地よかったのですが、それ以上にエンジンやマフラーなどをチューンして、バイクの性能を最大限に引き出すのが好きだったのです。ネジ一本の微調整だけでも微妙にエンジンのトルクが改善される……。根っからのメカ好きなんですね。
SNMを仕事場に選んだ理由も、その延長線上にあります。発電用のタービンや、石油精製用の大型ポンプがどのような構造で作られているのか、入社の前には当然何もわかりません。あの頃わかっていたのは「非常に複雑で手ごわそう」ということだけ。メカが好きな人たちというのは、そうした難易度の高さにかえって好奇心をくすぐられるものだと思います。私もその一人。もう17年間この仕事を続けていますが、新しい技術にチャレンジしたい気持ちは一層強くなっていくばかりです。
納品先はワールドワイド、世界に貢献できるのが励みになります
私の仕事は、蒸気タービンやプロセスポンプの製造です。
蒸気タービンは主に発電用の装置を手がけており、蒸気の持つ熱エネルギーを高効率で機械エネルギーに変換するのがその基本メカニズムです。出力70,000kWの大型タービンから、安定性を要求されるプラント用の高速回転型タービンまで、これまで弊社が製作したタービンは無数にあり多種多様で、納品入先もアメリカやオーストラリアほか世界各国に亘っています。
遠心ポンプとは、石油精製工場や天然ガスプラントなど、天然エネルギー産出のプロセスに欠かせない装置です。これらはエンジンオイルのグレードを定める「API規格」と呼ばれる世界標準規格に準拠して製作されており、SNMでは、高圧多段型の機能を持たせたポンプを中心にさまざまなポンプを作っています。こちらもサウジアラビアやタイ、シンガポールなど需要は各国にまたがり、世界で圧倒的なシェアを獲得しています。
海外に滞在する仕事では、毎回勉強になることがたくさんあります
これまで現地の工場に製品を設置するために、海外出張を何度も経験しています。中でも強烈な思い出といえば、2度の渡航でトータル2ヶ月もの間、現地に滞在した中国のプロジェクトです。
その石油精製工場は、ゴビ砂漠が広がるウイグル自治区カラマイ市にありました。苦労したのは「言葉の壁」や「生活習慣」のちがいです。日本人の感覚で、簡単な英語を使って自分の意図を説明しようとしても、それがまったく通じないのです。
ですから確認事は、必ず通訳を通してコンタクトをする必要がありました。また、何人もの人が同じ質問をして、その都度みんなに同じ答えを返すのが中国独特の仕事の進め方らしく、コミュニケーションをするだけでくたくたになった記憶があります。
でもみんないい人でした。お客様が、私の誕生日にパーティーを開き祝ってくれた時は非常に感動しましたね。しかし、お祝いのテーブルにカエルが出てきたときにはさすがに引いてしまいましたが(笑)。
全てが手作業。チームで力を合わせ完成させるのが最高です!
この仕事の魅力は「受注生産品」として機械を製作できることです。すべてがオーダーメイド。完成品にひとつとして同じ作品はありません。しかも産業用ロボットは一切使わずに、スパナやドライバーなどの工具を操り、全工程を手作業で進めます。かつてバイクのエンジンをチューンするのに夢中だった私が、この仕事にぞっこん惚れている理由がわかっていただけたでしょうか。
1つひとつの製品に1年、1年半と長い時間をかけ、10名近い営業をはじめ、設計、製造、品質保証と多くのスタッフで協力して完成させる「チーム体制」が整っていることも私には魅力です。「共に力を合わせ成し遂げる」働き方は、励みになります。「先輩に教わる」「後輩を教える」「チームメートをカバーする」……。働いてきた年数により置かれる立場はそれぞれに異なりますが、長く働くうちには順繰りにそのすべてを経験することになります。最善の仕事に取り組むことで、仲間の「信頼関係」も自ずと育っていく職場です。
技術を向上させることも、人間的に成長することも、どちらも大事!
エンジニアとして「常に技術の向上に励む」こと、そして「顧客の気持ちがわかるエンジニアになる」こと。私たちの仕事では、その両方の努力が大切です。
目の前にある作業の意味を考え、「ボルト1本の重要性」を意識しながら仕事に集中していれば、技術力は必ず培われていきます。その基本ラインを超えたら、「顧客が何を望んでいるか?」「何を悩まれているか?」を考えて作業をできるようになることが大切です。課題解決の大事な答えは、相手の立場に立って考えることで初めて導き出せるのです。
とは言っても、そのレベルに到達するまでには何年もかかるでしょう。最初のうちはミスを繰り返しながら仕事を覚えていくもの。 私も初めはそうでした。作業中、「これはとんでもないことをした」と青ざめたこともありますが、フォローをしてくださった先輩は、「ミスして覚えたことは一生忘れないよ」と、さらっと一言。プロへと到達する道のり長くきびしいですよ(笑)。
仕事とプライベートにメリハリのある会社。そして団結力のある会社です
仕事に全力を注ぐためには、休日は自分をいたわりリフレッシュをすることも大切です。私の場合、週末はもっぱらサッカー三昧。小学生のジュニアサッカーチームのコーチを引き受けもう5年ほどになります。やんちゃな子ども達からいつもパワーをもらっている感じが好きですね。また、オートバイは今でも続けており、年に3〜4回はツーリングにも出かけます。SNMには、それぞれ自分の趣味を大事にしている社員が大勢います。それだけオンとオフのメリハリをつけられる、制度の整った会社なのです。
SNMは全体でも400名規模と、決して大手企業ではありませんが、大手とちがって小回りの効く(団結力による素早い対応)会社です。気心の知れあった仲間たちによる達成感は、ほか会社ではなかなか味わえないことだと思いますよ。またこの規模で、世界を相手に仕事ができていることも誇りです。私はこの会社に生涯を捧げたい気持ちでいます。











































